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見えない部分がある会社が儲かっている

原価が見えない

デフレの進行とインターネットによる情報のフラット化によって、単に仕入れて売るような商売は本当に利幅がとれなくなってきました。また、日本のマクロ経済では供給過多ですので、同じような商品やサービスは既にたくさんあります。特長がないものについては、消費者の目が一段と厳しくなっています。  

こういった背景から、儲けることに四苦八苦されている会社が増えました。しかし、まさに二極化の時代で、今でも確実に利益を上げている会社がたくさん存在しているのも事実です。  

私はそういった儲けている会社のキーワードの1つが、「見えない部分がある」ではないかと考えています。見えない部分とは、具体的には、「原価が見えない」、「技術が見えない」、「仕組みが見えない」です。  

原価が見えているような商品であれば、最安値を求めて顧客は行動しますので、利益は限りなく0に近づき、中には赤字になることもあります。仕入れて売るという商売でも、そこに保守サービスや顧客年齢などに応じた使い方アドバイスを付加したり、他の商品を組み合わせたライフスタイルサービスに転換したりすることが重要です。顧客への商品やサービスの「見せ方を工夫」することによって、原価が見えにくくなります。

技術が見えない、仕組みが見えない

製造業などにおいては、「技術が見えない」ということも大切です。現在世界で伸びている企業の特長の1つが、「クローズ/オープン戦略」です。これは、技術のある一定部分については特許などで保護しつつブラックボックス化し、それ以外の部分を標準化してオープンに解放するというものです。結果として、自社のブラックボックス化された部分以外は、競争が促進され、トータルとしてその商品のコスト削減が行なわれることになります。パソコンのインテルやルーターでのシスコ、携帯電話でのノキア・モトローラなどが、まさにそれです。

中小企業においては、上記のようなこと以外でも、ねじ1つ作るにもそこにはノウハウがあるはずです。同じ機械を使って作っても、穴あけ位置の多少のずれや最終研磨の仕方で違ったり、梱包詰めを次工程も配慮して行なうことで付加価値になったりするでしょう。  

「仕組みが見えない」というのは、中小企業全般で活用できるものではないかと思います。例えば、満面の笑顔で大きな声のあいさつがあって、こちらの状況も考えながら誰となく不便がないか話しかけてきて、全員が活き活きと動き回っている、という飲食店。どうやってこういった活きた店をつくれるのか、その仕組みが外からは見えません。また、1つ1つの商品やサービスは多くの会社が提供していても、それをワンストップで提供できると仕組みが見えないと感じ付加価値になります。更には、「え、なんでこの納期でできるの?」というスピード感も、外からは仕組みが見えないと感じます。

尊敬できる、真面目である、信用できるなどの社風を活かせれば、どの会社でも、仕組みが見えないという部分はつくれるのではないでしょうか。

2010.5.1執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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